面会交流

面会交流について

離婚前、妻と夫が別居して、子どもが片方の親と暮らしている場合、別居している親と子の面会交流が問題となります。
また、離婚後、親権者とならなかった親と子の面会交流もあります。

離婚調停では、例えば、「相手方は、申立人が、子らと平成〇年〇月以降、月に1回程度の割合で面会交流することを認め、その日時、場所及び方法については、子の福祉に配慮し、当事者間で協議して定める。」などと決めます。

しかし、このように決めただけですぐに具体的な方法が決まるわけではありません。
「子の福祉」といっても、具体的にどういうことか、一義的に分かるわけではありません。

話し合いや調停の際には、具体的にどうやって会うのかを詰めておかないと、双方、「こんなはずじゃなかった」と後で、トラブルになることもあり得るのです。
たしかに、あとでトラブルが生じないように細かい合意書を作成するということもあり得ます。
しかし、面会をまだ試してもいないときに合意書をつくっても、その方法で本当にうまくいくか不透明なケースもあります。
またお子さんの成長や面会に慣れていくことによって、面会の方法が自然と変化していくこともあると思います。
細かく合意書を作成しなくても、当面、どのように面会を行うかを、個別事情にあわせて具体的に考えていく必要があります。

例として、お子さんが2歳、お母さんが親権者となり、お父さんと面会するというケースを考えてみます。


お父さんは、お子さんの成長著しい時期だし、月2回会いたいと考えています。
お母さんは、お子さんがおむつが取れておらず長時間だとおむつの対処が必要となりますが、お父さんがほとんどこれまでおむつを交換したことがないことが不安です。
また、お母さんが主にお世話をしてきたので、お子さんがお母さんと離れて泣いてしまったとき、お父さんだけで面倒を見られるか、不安です。
他方、お母さんも、せっかく会うなら、子どもがお父さんと会うことを喜び、離婚して離れてもお父さんに愛されていることを実感し、大人になったときにお父さんといい関係を築くことができるようになることを長い目でみると望んでいます。

こういうケースでは、お子さんの年齢やお父さん、お母さんの希望や不安を考えると、月2回の面会にして、1回あたりは2時間半程度にしてもいいかもしれません。
場所は、おむつ交換台がある商業施設の遊び場、児童館、同居中にいっていた遊び場なども考慮してみます。
初回の面会は、念のため、お母さんが近くにいられる場所でもいいでしょう。
面会の実績を積んでいくと、お父さんも慣れてきます。
お子さんも毎回同じ場所では飽きてしまうと思います。
そのうち、1回の面会は半日程度となり、お昼ご飯などを一緒に食べるのもいいかもしれません。
もっと大きくなると、お子さんも、習い事やお友達との遊びで忙しくなり、月2回会うのは難しくなるかもしれません。
そういう時は、月1回として、その代わり、夏休みに1泊、お父さんの実家に遊びに行くというのもあり得るかもません。
さらに、中学生・高校生になると、部活や塾で、わざわざ定期的に親と会うことにお子さんが難色を示すかもしれません。
不定期でご飯に行ったり、夏休みや旅行に行くというのもあり得るかもしれません。
お子さんの成長や面会の実績にあわせて、柔軟に面会方法を変えて行くこともあります。

最初は、お母さんとお父さんに、夫婦関係の対立があることが通常なので、面会についても、不安な気持ちになりがちです。
面会についてお父さんとお母さんで連絡をとらなければならないことも、悩ましいところです。
また、お子さんが複数いて年齢に開きがある場合なども、場所や時間の設定に悩みます。
暴力や暴言があって、面会にきわめて慎重な配慮が必要なケースもあります。

ただ、実施してみると、今後どうすべきかが分かったり、問題点が洗い出されたり、不安な気持ちが解消されることもあります。
特に、弁護士を依頼しているケースでは、弁護士がついている期間に面会を試してみる、問題点が分かったときに、対処が容易になるメリットがあります。

面会交流を充実したものにするためには、お子さんの年齢や成長過程、お父さんお母さんの負担に配慮した、事案にあったいい方法を見つけていきましょう。

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